staff blog
こんにちは。
高性能化が進む窓サッシですが
同じシリーズ、同じ仕様の窓サッシでも
開け勝手によって性能が変わることをご存じでしょうか。
例えば、YKK-ap製のAPW430+シリーズの開口部の熱貫流率(W/㎡K)は
すべり出し窓や嵌め殺し窓であれば0.78W/㎡Kですが
引違い窓となると0.96W/㎡Kまで性能が落ちます。
それだけではなく、引違い窓の場合、気密性能も低下してしまうので
特に海外では、引違い窓はあまり使われておらず
ドレーキップ窓など、枠に引き寄せることでしっかりと閉じることができるタイプの
窓が主流となっているようです。
世界に遅ればせながらも最近になって住宅の性能について考えるようになった
日本でも、少しずつですが引違い窓離れが進んでいる気がします。
住宅の高性能化を追求するのであれば、窓を選ぶ際には、引違い窓は選択するべきではないのです。
ただ。。。。。
性能が高ければそれでよい、とは言えないのも家づくりの難しいところ。
日本人は、古くより内部空間と外部空間の境界を曖昧にし
間にできる中間領域を愉しむ心を持っていました。(縁側など)
外部空間との繋がりを感じるのに、全開口が難しいサッシはあまり適していない気もします。
性能も、そして情緒も含めての住み心地なので
その都度、場所場所で何が適しているのか
丁寧に考えていけたら、と思います。