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こんにちは。
本日は、シロアリの生態と駆除についてのお話しです。
シロアリは実はアリではなく、ゴキブリの仲間だということは
随分、有名な話しになってきました。
約3億年前にゴキブリの祖先から分化し
高温多湿の広大な大森林の中で樹木を食べていました。
日本で経済的な損失を発生させているのは4種類のシロアリですが
愛知県では、ヤマトシロアリとイエシロアリ
まれにアメリカカンザイシロアリも発生します。
シロアリは、外骨格がとても薄く、外骨格のみで保湿をすることができないため
普段は土や木の中など、湿度の高い場所を好み
外気の中の移動が必要な場合は、『蟻道(ぎどう)』と呼ばれる土で作ったトンネルの中を進みます。
外壁や木材の中のシロアリは発見がとても難しいですが
蟻道は簡単に見つけられます。
土台や柱に到達すると食害を起こし、匹数にもよりますが
大体、1年でカマボコ板一枚分くらいの木材を食べます。
意外と少ないと思われるかも知れませんが
発見と対処が遅れると大変な事になります。
シロアリの予防には、大きく分けて2種類の方法があります。
ベタ基礎にしたり、基礎を高めに設計したりする物理的な方法と
薬剤による方法です。
さらに薬剤による予防・駆除方法も2種類に分類されます。
床下の構造部材、土壌やコンクリートといった基礎部分に
薬剤を散布する工法と
『ベイト工法』と呼ばれる、建物の周りにトラップを仕掛ける工法です。
シロアリの、とくにイエシロアリは土の中に数百万匹のコロニーを持ち
個々が脱皮を繰り返すことで成長します。
トラップはセルロースに脱皮阻害剤を混ぜたものが入っていて
それを食べたシロアリが、コロニーの中で他のシロアリにも分け与えることで
コロニー全体に生育不良を起こさせるものです。
薬剤は、外骨格を持たない生物には無害なので
化学物質過敏症の方や妊婦さんや赤ちゃん、ペットを飼っておられる方など
薬剤の散布が気になる方には向いていますが
薬剤散布の工法にくらべると高価です。
薬剤散布も、現在では揮発性有機化合物を含まない薬剤や
天然系薬剤を使用するので、ひと昔前に比べると大分、安全性が高いですが
どうしても気になる、と言う方は、採用を検討されても良いかも知れません。