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こんにちは。
建築基準法で義務付けられている24時間換気の設置。
全ての建築物が対象で
住宅の場合は1時間あたり、室内の容積の半分の空気を入れ替える必要があります。
換気方法には大きく分けて第1種~第3種の3種類の方式があり
住宅で使われることが多いのは
第1種換気(機械給気+機械排気)と第3種換気(自然給気+機械排気)です。
換気に使用する設備も、今では沢山の種類があるので
求める性能によって選定をする必要があります。
冷暖房の負荷を増やさないために
必要以上に換気回数を大きくしたくない場合には
理論上、機械で強制的に排出した空気と同じ量だけ給気される
第3種換気が優れています。
基本的には排気量=給気量となるので
コストの割に冷暖房の負荷が少ない、という利点がありますが
給気口以外に隙間がある場合は、その隙間も給気口となってしまいます。
最近の超高気密住宅では1㎡あたりの隙間が0.1c㎡(C値=0.1)という
かなり優秀な数値をたたき出しているものもあり
『C値=0.1なら、ちゃんと給気口のフィルターを通って給気されるんじゃないの?』と
思われていますが、実は、C値を計測する際には、レンジフードやエアコンのスリーブ(穴)は
目張りをしても良い、としているケースが多くあるので
実際には、給気口のフィルター以外を通った空気が、室内に流入する割合が多い場合があります。
安定的に、綺麗な空気を取り込むなら、第1種換気かなという事で
特にご要望がなければ、換気方式は第1種換気をおすすめしています。
24時間換気も、最近(でもないですが)熱交換型が多く採用されています。
給気と排気の間で熱交換することで、冷暖房の負荷をおさえるというものです。
熱交換型もいくつか種類があり、おそらく主流はダクト式のものとなります。
自由な場所に設置できるので、換気のムラは軽減されますが
ダクト内のメンテナンスが困難なので
特に給気は気持ち悪いな、と敬遠しています。
最近、おすすめしているのはダクトを使わないタイプの熱交換タイプ。
発祥はドイツですが、今では国内でも
同じような仕組みで沢山のメーカーが商品化しています。
ダクトを使うタイプと比べれば、換気にムラができやすいですが
マグネットカバーを外せば簡単にフィルター清掃ができ
多くのメーカーで、蓄熱エレメントも食洗機でまる洗いすることもできるので
管理が楽です。
熱交換率も思ったより優秀なので、最近は、このタイプが採用されることが多いです。
①コスト(最初だけではなく、ランニングコストと、もしもの故障時の事も考えなくてはいけません。)
②換気効率(換気扇なので、まず第一に考えましょう。)
③メンテナンス性(汚れて当たり前の物なので、お掃除のしやすさは大事です。)
④冷暖房負荷(いくら断熱気密に気をつけても、外気がそのまま入ってくるのであれば意味がありません。)
以上の4点をもとに、一番バランスの良いものを選定できればと思います。