staff blog
こんにちは。
私達が作るお家は
フローリングを使用する場合は基本的に
無垢の木材のフローリング。
窓枠や建具の枠は、貼り物の既製品は一切使用せず
無垢材を切り出して製造。
断熱材には、木繊維で作られた物を採用しています。
これは別に『自然素材派』という訳ではなく
素材感であったり、長期的な耐久性であったり、温度伝導率であったりと
それなりに理由があって使用しています。
時にビニールクロスを仕上げ材として採用することもありますが
これも根拠があって採用を許可しています。
ビニールクロスの『ビニール』がどこか建材として
水蒸気を通さないような不健康なイメージを持たせてしまうのかもしれませんが
実はビニールクロスは水蒸気をよく通します。
水蒸気のサイズは4/100,000~3/10,000,000㎜。
ちなみに3/10,000,000㎜というサイズはH2O分子1個の
大きさの最小サイズ。
これに対して一般的に使用されている建材などの組成は
1/500㎜~1/1,000㎜網目状の繊維や固形物の集合体。
厚さ3㎜の合板は1/1,000㎜のメッシュを3千枚重ねた
状態に近いです。
穴だらけとはいえ3千枚も重ねれば向こう側は見えませんよね。
ビニールクロスも同じです。
名前にビニールとあるので水も空気も通さない気密性の高いものとの
イメージがあるかもしれませんが実は穴だらけです。
穴だらけに作らなければビニールクロスを貼るための糊が
なかなか乾くことができないので
糊の水分がカビの原因になりかねません。
この穴だらけの建材に対して水蒸気というH2Oの粒は
とてもとても小さく動きも激しいのです。
つまり水蒸気は建材を通り抜けることができるということ。
ビニールクロスはとてもよく湿気を透過させる建材なのです。
この透湿性能は施工性を上げるために必要な事。
調湿建材を販売するメーカーさんがビニールクロスのことを
湿気を吸放湿せずに不健康な建材的な感じで批判した場合は
見当はずれな答えになりますね。
ビニールクロスのイメージ少し変わったでしょうか?
私達も漆喰や珪藻土、水性塗料など
様々なもので内装を仕上げますが
それらは主に、素材感、質感、光の反射の仕方で
選定していることが多いです。