岡崎市 大幡町の家

敷地は市街化調整区域にあり、北西が幹線道路、北東が小さな道路を挟んで住宅、南が小さな道路を挟んで畑と空地で、三角形の格好をしています。北西の幹線道路からは2～3mほど高い位置にあります。
御主人の両親と一緒に住む「2世帯住宅」で、玄関・水廻りを分けて各世帯のプライバシーを確保しつつ、心地よく2つの世帯を繋げる、というご要望でした。
2棟をL型にくっつけ、Lの角の部分に水回りや収納を組み合わせて配置し、互いのLDKに程よい距離感を作っています。中庭を介してお互いの空間を行き来できるようにし、玄関は動線が交わらないよう建物の両端にそれぞれ設けました。
子世帯はすっきりカッコよく見せるというコンセプトのもと、TVを壁埋込にし、大開口窓を床から一段上げてベンチ兼収納とし、その中にレコーダーやデッキ等を収納できるようにしました。照明は間接照明を使うことで建物と一体で見せすっきりさせました。シンプルな細部に対し、タイル等の装飾的な要素。勾配天井や大開口のある開放的な場所に対し、天井を低くおさえた閉鎖的な場所。床のウォルナットやスチールの濃色に対し、建具や梁のナチュラルな色。いろいろな対比を使って、空間的なバランスをデザインしました。
親世帯は明るめのナチュラルな色を使い、新築だけど長年住んだように落ち着けるよう空間全体の重心を低くし、明るく風通しの良い間取りにしました。